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加工食品に対する基準の適用に関して

原則として、規格基準に適合した原材料を用いて製造され又は加工された食品は、流通可とする。
ただし、植物油等については個別に基準を設定するものとする。
その運用にあたっては、まず一律基準値を適用するものとし、超えた場合は原材料段階の濃度を推定し 農畜水産物毎に設定された特定の残留基準をもとに判断することとする。
例えば、10%りんご果汁の場合、水による希釈等を考慮し、原材料であるりんごに設定されている基準値の10分の1をその判断基準とする。
添付資料

試験法及び残留基準値の解釈(厚生労働省 Q&A 抜粋)

Q1 多くの物質の試験法は通知で示されていますが、必ずこの方法で実施しなければいけないのですか?
A1 通知で示している試験方法と比較して、真度、精度及び定量限界において、同等又はそれ以上の性能を 有するとともに、特異性を有すると認められる方法であれば通知で示ししている試験法以外の方法によって試験を実施してもかまいません。
Q2 通知で示された試験法と告示で示されている試験法はなにが違うのですか?
A2 告示で示している試験法は「不検出」という基準が設定されているものの試験法であり、この場合 告示で示している。 試験法により分析を行い「不検出」であるか否かを確認し、基準への適合性を判断します。一方、「不検出」の基準がある農薬等以外のものの試験法について通知で示しているところです。これらに関しては真度、精度及び定量限界において、同等又はそれ以上の性能を有するとともに 特異性を有すると認められる方法であれば通知で示ししている試験法以外の方法によって試験を 実施してもかまいません。
Q3 試験法の検出限界や定量限界は示されていますか?
A3 告示で示している試験法の検出限界については平成17年11月29日付け食安発第1129001号、 通知で示している試験法の定量限界については平成17年1月24日付け食安発第0124001号により それぞれ示しています。
Q4 分析値をもって基準への適合性を判定する際に有効数字について教えてください。
A4 分析値を求める際には、基準値より1桁多く求め、その多く求めた1桁について四捨五入をして 求めます。
Q5 通知で示されている試験法以外の試験法を用いる場合、どのような試験法であれば良いのですか?
A5 通知で示している試験方法と比較して、真度、精度及び定量限界において、同等又はそれ以上の性能を 有するとともに、特異性を有すると認められる方法であれば通知で示している試験法以外の方法による 試験での実施は差し支えないこととなります。

分析結果の解釈(厚生労働省 Q&A 抜粋)

Q6 自然に含有する物質とはどのようなものがありますか?
A6 例えば、植物が元々体内に持っている植物ホルモンや、自然界に通常存在するミネラル類等を想定しています。
Q7 どうして自然に含まれる物質に関する規定(一般規則8)を設けたのですか?
A7 農薬等の成分である物質が、食品に自然に含まれる物質と同じものであるとき、その物質が農薬等の使用により残留するものなのか、自然に含まれているものなのかを判別することが困難です。
このため、農薬等の成分である物質が、自然由来でかつ自然に残留する量の程度で食品中に残留している場合には当該物質に対して、一律基準(0.01ppm)が適用されないこととししました。
本規定は、農薬等の成分である物質の残留基準が個別に定められていない場合に適用される規定です。
また、その性質上この規定に該当する物質を全て列挙することは困難ですので、適用については個別に判断する事としています。
Q8 自然に含有する物質に関する法違反の判断について教えて下さい?
A8 農薬等に該当するものであって食品中に残留する成分が、環境中にも一般的に存在し、いわゆる天然の食品にも存在する場合には、残留基準への適合性については、自然に含まれる量を基に判断する事としています。
Q9 対象外物質はどのような基準で選定したのですか?
A9 対象外物質の選定は、農畜水産物の生産時に農薬、動物用医薬品又は飼料添加物(以下「農薬等」という。)として使用された結果、食品に当該農薬等及びこれらが化学的に変化して生成したものが残留した場合について基本的に以下の考え方に基づき行いました。
  • 農薬等及び当該農薬等が化学的に変化して生成したもののうち、その残留の状態や程度からみて、農畜水産物にある程度残留したとしても、人の健康を損なうおそれがないことが明らかである物質。

  • 我が国の農薬取締法に規定される特定農薬のほか、現時点で登録保留基準が設定されていない農薬のうち当該農薬を使用し生産された農産物を摂取したとしても、直ちに人の健康を損なうおそれのない物質。

  • 海外において残留基準を設定する必要がないとされている農薬等のうち、使用方法等に特に制限を設けていない物質。
Q10 一律基準とは何ですか?
A10 食品に残留する農薬等に関するポジティブリスト制度の施行にあたり、仮に残留基準の定められていない農薬等の残留を一切認めない(いわゆるゼロ規制)とすると、ヒトの健康を損なうおそれのない微量の農薬等の残留が認められたことをもって違反食品と取り扱われることとなる等不必要に食品等の流通が妨げられることが想定されました。
このため、食品衛生法(昭和23年法律第233号、以下「法」という。)第11条第3項において、人の健康を損なうおそれのない量を厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて定めることとしました。
ここでいう「人の健康を損なうおそれのない量」というのがいわゆる「一律基準」です。
残留基準が定められていない農薬等がこの「一律基準」を超えて残留する食品等はその販売等が禁止されます。
Q11 一律基準を設定している国は他にあるのですか?
A11 食品に残留する農薬に関するポジティブリスト制度を導入している諸外国における一律基準の設定状況を見るとドイツでは0.01ppm、カナダ、ニュージーランドでは0.1ppmが設定されています。
米国では一律基準は定められていませんが、運用上、0.01~0.1ppmで判断するとされています。
また、同制度の導入が決定された欧州連合においては、我が国と同様、0.01ppmという一律基準が設定されています。
Q12 一律基準が適用される対象にはどのようなものがありますか?
A12 一律基準は、食品衛生法第11条第1項の規定に基づき残留基準が定められていない場合に適用されるものであり具体的には次のとおりです。
(1) いずれの農作物等にも残留基準が設定されていない農薬等が農作物等に残留する場合。
(2) 一部の農作物等には残留基準が設定されている農薬等が、当該基準が設定されていない農作物等に残留する場合。

農薬等の国内使用については、農薬取締法及び薬事法等によって規制がなされ、農薬等の使用が認められている。農作物等については原則として残留基準が設定されていますので、一律基準の適用は、国内で使用が認められていない農薬等が農作物等に残留している場合、又は一部の農産物に使用が認められ残留基準が設定されている農薬等が当該農薬等の使用が認められていない農産物等に残留する場合と考えられます。
また、国外においても農薬取締法と類似の法規制によって農薬等の使用が一般に規制されており、今回本制度の導入のため、コーデックス基準や諸外国(米国、カナダ、欧州連合(EU)オーストラリア及びニュージーランドの5ヶ国(地域))の基準を参考に暫定基準の設定を検討するとともに、我が国に輸出される農産物等に使用される農薬等について、当輸出を行う国から我が国に残留基準設定を要請する制度を設けていることから、一律基準は基本的にこれらの国々でも使用が認められない農薬等に適用されるものと考えられます。
Q13 加工食品について基準の適用はどのように考えれば良いでしょうか?
A13 残留基準が設定されている加工食品については、その基準に適合する必要があります。
残留基準の設定がない加工品については一律基準による規制の対象となるのが原則ですが、加工食品の原材料が食品規格に適合していれば、その加工食品についても残留農薬等の残留値によらずに食品規格に適合するものとして一律基準の規制対象とならないものとして取り扱う事としています。
Q14 冷凍ほうれん草、ブランチング野菜などは、加工食品に該当するものと思われますが、食品規格の適合の可否はどのように判断されるのでしょうか?
A14 冷凍ほうれん草、ブランチング野菜などの加工食品については、平成14年7月10日付け食監発第0710002号によりブランチング、塩ゆで等の簡易な加工を行った野菜加工品の場合、水分の増減は考えにくい(少なくとも濃縮はない)ことから、原材料の野菜の基準により、基準適合性を判断しています。
また、例えば、乾燥ほうれんそうは、その食品の水分含量から濃縮度合いを算出し、生鮮品に換算し判断することとしています。
Q15 乾燥野菜、植物油のように乾燥や抽出の工程において残留農薬の濃縮が考えられる加工食品の扱いについて加工係数または、移行係数をどのように勘案するのですか?
A15 加工食品の検査により規格適合性を判断するに当たっては、個々の加工工程を勘案し、合理的と考えられる加工係数等を用いることが適当と考えられます。
このため、原則として、各事業者において自社の加工工程等を踏まえた加工係数を確認することとなります。